行水

行水

 暑い夏、庭先で小さなプールできゃっきゃきゃっきゃと喜ぶ子供たち。夏の季語にもなっている行水が今回のテーマです。お経の中にも行水という言葉が出てきます。お釈迦様の言葉がそのまま残されていると言われる「長阿含経」の中には、「手に斟酌して食訖りて行水す」とあります。食事が終わった後、この当時は手で食事をしていましたから、手を洗う事を行水と言っていました。そこから、神仏に祈る時などに、身を水で洗い清めることを行水と言うようになりました。インドのガンジス川では、沐浴をする方がたくさんおられます。これも行水の派生でありましょう。

 水で洗い清めることから、給湯器のない時代に、タライに湯水をためて体を洗う事を行水というようになりました。

 夏に湯につからず、さっと風呂から出たり、シャワーだけですますことを「カラスの行水」ともいいます。でも、夏も湯につかった方が、疲れがとれるそうですよ。

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