生きた教育

坪内逍遥氏が早稲田中学の校長であった時のエピソードである。

タバコを吸っていた学生を注意した。学生はその場で改めた。
あくる日またタバコを吸っていた。注意するとすぐに改めた。
またあくる日吸っていて注意をすると、学生が
「先生だって吸っているじゃありませんか」
といった。すると坪内逍遥は
「ならば、わしもやめるから君もやめなさい」
といった。
以後愛煙家であった坪内逍遥は吸わなかった。体調が悪くなったこともあったらしいが吸わなかった。
弟子がそこまでしなくてもいいのではというと
「子供に周囲をしていて大人が守らないようでは、生きた教育ができないのだ。」
といった。
この思想が、守られてそうで守れない人が多いのではないだろうか。私もその一人である。

saikohji
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