狂言
2023年2月20日
伝統芸能の「狂言」の語源は、仏教用語が由来です。話を大げさに盛ったり、飾り立てたりすることを「狂言綺語」といい、人を惑わす言葉として経典に出てきます。この「狂言」が伝統芸能の「狂言」に当てはめられました。
「狂言」の源流は、動物や人物の滑稽なしぐさを表現した猿楽です。そこから、舞や歌を用い抽象的表現に進んだのが能です。猿楽の滑稽さが進んだのが「狂言」です。
能にも「狂言」にも、浄土教が土台となっている演目があります。「宗論」は、日蓮宗の僧侶と浄土宗の僧侶が南無妙法蓮華経と南無阿弥陀仏のどちらが優れているのか争い、ぐだぐだになり、結局お互い認め合うという結末で落語にもなっています。
「悪太郎」は、やんちゃな青年とそれをなんとかしたい叔父が、青年が寝ている隙に青年の髪を剃り、お前の名前は南無阿弥陀仏だ!とお告げのように、出家させていくという演目です。「悪太郎」はいずれいずれ節談説教にしたいなーと考えております。お楽しみに!