モンテスキューの善なき善

フランスマルセイユ海岸で、遊覧ボートの漕ぎ手をする兄弟がいた。そこにひとりの紳士が現れた。話すと、この漕ぎ手達は、他にも職があり、父が海賊に誘拐され身代金を払うために副業をしているという。
紳士はこまめにメモを取っていた。
しばらくすると、漕ぎ手の父親が返ってきた。息子たちが自分たちが身代金を払っていないのに戻ってきたことに驚いていた。
彼らの話を聞いていた紳士が払っていたのだ。紳士の名はモンテスキュー。死後、日記にたまたま書いてあったことから発覚したのである。これぞまことの善である。

saikohji
  • saikohji

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です