下臈

「この下郎(げろう)が!」

どこかの時代劇で聞こえる台詞です。この下郎(げろう)の語源、下臈(げろう)を今回ご紹介させていただきます。

 まず、(ろう)とは、出家(しゅっけ)してからの年数を指します。仏教(ぶっきょう)教団(きょうだん)の序列は、この(ろう)の長さによって決められていました。出家(しゅっけ)し、()安居(あんご)という雨季(うき)の間の修業期間を終えると出家者(しゅっけしゃ)として年齢が加算されます。その長さによって上臈(じょうろう)中臈(ちゅうろう)下臈(げろう)と分けられました。下臈(げろう)は、修行年数の少ない僧侶(そうりょ)の事を指していたのです。

 その分け方が日本の宮廷にも用いられ、平安時代になると年功序列を基準として上臈(じょうろう)中臈(ちゅうろう)下臈(げろう)と区別されました。下臈(げろう)はだんだん、官位が低い、素性が良くないと意味を変え、下郎(げろう)の字を当てたという説もあります。

 また年功序列のことを臈次(らっし)といい、これに反すると臈次(らっし)がないといいます。さらに、駄という価値が低いという意味をたして駄臈次(だらし)がないとなります。無秩序で乱雑なことをだらしないといい、その語源が下郎(げろう)の元の字(ろう)に隠されていたのです。

saikohji
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