化土
2025年11月24日
化土
今回ご紹介の「化土」という言葉は、浄土真宗を理解する上で大切な言葉ですのでご紹介させていただきました。十二月から仏教や浄土真宗を一から学ぶ「浄土真宗はじめの一歩」の第五期がスタートします。『観無量寿経』を学びます。第三期では『阿弥陀経』を学びました。いずれのお経も浄土三部経といい、浄土真宗で大切にされている経典です。これらのお経の中には、阿弥陀仏の極楽浄土の様子が説かれています。『阿弥陀経』には極楽の情景描写が細かく説かれ、『観無量寿経』には極楽浄土や阿弥陀仏を心に想い浮かべることができるよう細かく描写がされています。そこには、宝玉や黄金で飾られた世界や阿弥陀仏が描かれています。
そこで、疑問に思うのです。仏の世界は我々の世界の欲望の先にあるものなのかと。親鸞聖人は、これらは、仏が我々の能力に合わせてわざわざ現わされた浄土であり、方便化土である。本来はいろもかたちもない浄土(報土)を、それでは人々は理解できないのでわざわざお立てになった。だからすべてのはからいを超えた報土に気づいておくれと教えを説かれます。先手先手の阿弥陀仏のすくいです。『観無量寿経』を十二月から学んでみませんか。