袈裟

袈裟

 袈裟懸けのバッグという言い方があります。これは、肩から斜めに懸けるバッグの事です。

 剣術に於いて袈裟切りという言い方あります。これは、相手に向かって右肩から左脇に斜めに切る事です。

 今回は「袈裟」をご紹介です。袈裟は、出家者の衣の事で、古代インド語でkasayaと表記し、赤褐色という色の意味でした。これは、出家者は財産を持つことを禁じられており、衣服も同様でした。そこで、もう使われていない布などをつなぎ合わせて一つの衣にしました。在家の人や他の宗教者と区別をするため、草や錆などで染色をし、オレンジ色になったため、kasayaと言われたのです。

 普段は両肩に巻き付けるように身にまとい、尊敬する方に会う時には、右肩を出します。これは、インドでは右は清浄を表し、右肩を出すことは敵意がない事を意味したのです。そして、左肩に懸ける事から、袈裟懸け、袈裟切りという言葉が生まれたのです。

 この袈裟は、中国において、儀礼用に装飾をされ、華美になっていきました。

saikohji
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