希有
2025年6月25日
得に仏教用語というわけでもないのですが、浄土真宗で読むことが多いものに出てきますので、ご紹介させていただきます。
「希有なこと」というように、「希有」とは稀なこと、滅多にない事という意味です。そこから不思議なこと、奇異に思う事など、畏れるという意味も含まれる使い方も出てきました。仏教の場合は前者で稀なことという意味で用いられる場合が多いです。
西光寺ではお盆などで読むことが多い「讃仏偈」には、阿弥陀仏の前身である法蔵菩薩が師の世自在王仏を讃えている場面で
戒聞精進 三昧智慧 威徳無侶 殊勝「希有」
(規律を守り、教えを聞き、努力をし、心を静かに保ち、智慧を得たその徳は、比べるものがなく、何よりも優れています)
親鸞聖人の著書『教行信証』には、冒頭に出てきます。
「摂取不捨の真言、超世希有の正法、聞思して遅慮することなかれ」
(阿弥陀仏の救いは、一度摂め取ったら決して見捨てないという真実の言葉と世を超えた滅多にない正しい教えであり、それを聞き、よく考え、ためらっていてはいけない)
と。是非探してください。