稽古
2025年5月24日
漢字にすると本来の意味が解ることがあります。「ありがとう」は「有難う」で、有ることが難しいということ。今回ご紹介の「けいこ」は漢字で「稽古」と書きます。「稽」は考えるという意味です。「稽古」とは、物事を検討し、過去の出来事に学ぶことです。
曹洞宗の道元禅師は、稽古をするにしても、古くを考えるだけではなく、それを今の自分に生かすように稽古をしなければ画にかいた餅であると記されています。
「悲しいかな、大宋国の在家も出家も誰ひとりとして龍樹のことばを解せず、提婆のことばに通ずる者もなかった。ましてやかの尊者の姿に身をみもって迫るものはなかった。円月はくらく、満月は欠けていたのである。それも古を学ぶことを疎かにし、古を慕う心のいたらぬがためである。先人も後輩も、せっかく真の姿に遇って、画餅を味わうの愚をおかしてはなるまい。」 こどもの「おけいこ」だけではありません。大人だからこそ稽古の意味を今一度考えましょう