江戸時代の医者に北山寿安といる人がいる社会的立場の弱い人、貧乏人からは治療をしても金をとらなかった。そこへ、借金取りがやってくる。寿安は、「今度、お殿様の診療があり、まとまった金が入るからその時まで待ってくれ」といった。後日、お殿様の診療が終わると家に張り紙がしてあった。「かくかくしかじかでお金があるから、お金に困っている人は来なさい」と。 所有欲のない人は、実は広い世界で生きているのである。