法然聖人は、様々な仏道の中から浄土門を選ばれた。その理由が選択本願念仏集に述べられている。 たとひ先より聖道門を学する人といへども、もし浄土門にその志あらば、すべからく聖道を棄てて浄土に帰すべし。例するに、かの曇鸞法師は四論の講説を捨てて一向に浄土に帰し、道綽禅師は涅槃の広業をさしおきてひとへに西方の行を弘めしがごとし。上古の賢哲なほもつてかくのごとし。末代の愚魯むしろこれにしたがはざらんや