デーヴィー灯逸話
2022年11月30日
まだ、今のように電灯がない時代の話である。
炭鉱での恐ろしい事故の一つに爆発事故がある。漂っていたガスに火が引火するのだ。
ある時、イギリスのある炭鉱で作業をしているとガスのにおいがでてきた。急いで外に出ようと作業員たちが出口に向かうと、出口の方から火を持った男が入ろうとしてくる。やめろやめろと叫ぶがきこえないらしく中に入ってくる。作業員たちは死を覚悟すると、不思議と引火をしなかった。
そのランプはハンフリーデーヴィーが発明したデーヴィー灯と言われる安全ランプであった。暗い作業と爆発への恐れを抱いていた作業員たちはこの発明品を喜んだ。
友人がこのランプの特許をとれば金持ちになるとデーヴィーに勧めたが、それを断った。しかしデーヴィーは
この発明品はだれでもいいからたくさんの人々に使っておらいたいのだ。金持ちなんぞに興味はないと言ったという。
南無阿弥陀仏もそうである。誰の口にもとなえやすいように弥陀が我が口元へお届けくださった。著作権はないのである。