脚下照顧
2022年8月29日
最近転ぶようになったということはありませんか。そのような方は、大いにして自分の歩くイメージと実際の足の動きが一致していないことが多いのです。思っている以上に足が上がっていないのです。上を見て歩くのではなく足元を見て歩く方がいいのです。
今回ご紹介の脚下照顧は、足元を見よという意味で用いられます。禅宗のお寺にお参りをしますと玄関などで「脚下照顧」と書いた紙が貼ってあります。足元を見て、履物をそろえることを示唆しています。そこから、発展し、自分の姿を明らかに見ることができる第一歩だと教えます。
又、足元を見よという意味は、自分の足元を顕かに見よという事です。他人をとやかくいういいがちな私です。他人の事はよく見えるのに自分はよく見えていないのです。「あの人老けたわねー」と言う自分も同じだけ年を取っているのです。子供が十歳になったら自分も十歳年を取ったのです。しかし、自分はそうは思わないのです。自己を問うのが仏教です。