獲得

「かくとく」と読みたいところですが、仏教用語としては「ぎゃくとく」と読みます。意味は得ることといいたいのですが、「いただく」としたほうが浄土真宗の意味合いになります。

 ここから先は知っておくと正信偈などの意味がわかりやすいという知識の話です。

「獲」と「得」の違いについてです。同じ意味をもつ漢字を並べた二字熟語ですが、親鸞聖人は「獲」と「得」を使い分けておられます。

 「獲」は我々が生きているときに阿弥陀如来の慈悲をいただくことや、生きている間の利益を「獲」と表記されます。

正信偈を見ますと、「獲信見敬大慶喜」(信心(しんじん)を賜り、如来(にょらい)のはたらきを慶ぶ人は)や「必獲入大会衆数(ひつぎゃくにゅうだいえしゅしゅ)」(必ずや(ぶつ)に成る位に定まるのです。)とあります。

「得」は、この世のいのちが付き、すぐに仏になる利益を「得」と表記されます。

正信偈には「得至蓮華蔵世界(とくしれんげぞうせかい)」(極楽(ごくらく)浄土(じょうど)往生(おうじょう)すれば)とあります。

「獲」と「得」を意識して正信偈を読んでみてください。

saikohji
  • saikohji

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です