怒りを鎮める三段階

 時は戦国時代、天下統一目前の豊臣秀吉の小田原城攻めの時の逸話である。
 秀吉の陣では毎晩宴会が催されていた。秀吉の陣の前では誰もが馬を降りなければならないのがルールであった。ところが、宇喜多秀家の家臣花房助兵衛は、馬を降りず「誰が戦場で宴会をしている者に礼をするものか」とどなり唾を吐いたという。
 それを聞いた秀吉は激怒し、首を切るように命じた。しかし、いくらか間をおいて、なかなかの武士であると前言撤回、切腹を命じた。しかし、いくらか間をおいて、讒言をするとはまことの武士であると、加増を命じたのである。
 怒りが生じたときには、間を開けよう。その時で判断するとろくなことがない。

saikohji
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