日向屋と了妙

蓮如上人御一代記聞書(72)

蓮如上人仰せられ候ふ。
堺の日向屋は三十万貫を持ちたれども、死にたるが仏には成り候ふまじ。
大和の了妙は帷一つをも着かね候へども、このたび仏に成るべきよと、仰せられ候ふよしに候ふ。

(72)「御一代記聞書(現代語)」

 蓮如上人は、「堺の日向屋は三十万貫もの財産を持っていたが、仏法を信じることなく一生を終えたので、仏にはなっていないであろう。大和の了妙は粗末な衣一つ着ることができないでいるが、このたび仏となるに違いない」と仰せになったということです。

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