警策

真宗(しんしゅう)で行う事のない座禅(ざぜん)のお話です。座禅(ざぜん)をイメージしてください。木の棒で肩をパーンと叩かれるシーンを思い浮かべてください。その木の棒の事を「警策」と言います。「警策」をどう読むかは宗派によって異なります。「きょうさく」と読むと曹洞宗(そうとうしゅう)、「けいさく」と読むと臨済宗(りんざいしゅう)黄檗宗(おうばくしゅう)となります。この度はあいうえお順で早い方の「きょうさく」という読み方で統一致します。素材は樫の木でできていることが多く、ある程度の痛みは生じるものです。

 何のために肩をたたくのでしょうか。「(きょう)(さく)」は「(きょう)(かく)(さく)(れい)」の略で、目覚めさせ励ますという意味があります。集中できていないときや、寝ているときに、パーンと打つそうです。打つ時も不意に打つわけではありません。右肩にまずは軽く乗せ、打つ側は一度礼をします。その後にパーンと打ちます。打たれた側も、礼をします。右肩の理由は、左肩には袈裟(けさ)がかかっているからです。打つ側も打たれる側も礼をする。本来の指導の心得もここにありそうですね。

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