警策
2023年2月21日
真宗で行う事のない座禅のお話です。座禅をイメージしてください。木の棒で肩をパーンと叩かれるシーンを思い浮かべてください。その木の棒の事を「警策」と言います。「警策」をどう読むかは宗派によって異なります。「きょうさく」と読むと曹洞宗、「けいさく」と読むと臨済宗・黄檗宗となります。この度はあいうえお順で早い方の「きょうさく」という読み方で統一致します。素材は樫の木でできていることが多く、ある程度の痛みは生じるものです。
何のために肩をたたくのでしょうか。「警策」は「警覚策励」の略で、目覚めさせ励ますという意味があります。集中できていないときや、寝ているときに、パーンと打つそうです。打つ時も不意に打つわけではありません。右肩にまずは軽く乗せ、打つ側は一度礼をします。その後にパーンと打ちます。打たれた側も、礼をします。右肩の理由は、左肩には袈裟がかかっているからです。打つ側も打たれる側も礼をする。本来の指導の心得もここにありそうですね。