解脱
2025年8月24日
解脱
仏教を理解するには、仏教が生まれたインドでは輪廻という考え方が土台にあることを知ることが大切です。輪廻とは、生命は生まれ変わり、今生で何を行なったかで来世が決まるという考えです。嘘をつけば、舌を抜かれるような地獄へ行き、浮気をすれば刃の木にいる異性を追いかけズタズタになるという地獄へ行きます。また、良いことをすれば良い世界に生まれ変わりますが、完全に苦しみの世界を抜け出すことができません。
現代人では、この輪廻の思想を信じることは難しいかもしれませんが、私は人間の暴走の抑制装置だと考えれば理解できるのではないかと考えています。人間は追い込まれると何をするか分かりません。人生を投げ捨てた人がとんでもない事件を起こすことが年末になると多くなります。しかし、そこで人生を投げ捨てずに耐えれば来世では良い世界に生まれ変わることができるのです。
この迷いの輪廻を抜け出すことを解脱といいます。悟りの境地です。そして、自ら解脱することが、他を導くことになるという阿弥陀仏が生まれました。