群生

 日常の言葉と仏教の言葉では読み方が違う漢字があります。今回の「群生」がそうです。世間では「ぐんせい」と読みます。仏教(ぶっきょう)では「ぐんじょう」と読みます。「ぐんせい」と読むと、群生地と言うように主に植物が群れて広がっていることを指します。「ぐんじょう」と読むとすべての生き物を指します。すべての生き物という事は、私も含まれるということです。ここが仏教(ぶっきょう)を学ぶ上で非常に大切なことです。この群生(ぐんじょう)浄土(じょうど)真宗(しんしゅう)でよく読む正信偈(しょうしんげ)の中から味わってみます。最後に「群生(ぐんじょう)」と出てきます。

()(ほう)無量(むりょう)無辺光(むへんこう) 無碍(むげ)無対光炎(むたいこうえん)(のう) 清浄(しょうじょう)歓喜(かんぎ)智慧光(ちえこう) ()(だん)(なん)()()(しょう)(こう) (ちょう)(にち)(がっ)(こう)(しょう)(じん)(せつ) 一切(いっさい)群生(ぐんじょう)蒙光(むこう)(しょう)

阿弥陀仏(あみだぶつ)慈悲(じひ)の光は、限りなく、境がなく、遮るものがなく、ならぶものがなく、光の王であり、清らかで、よろこびに満ち、全てを見通し、絶え間なく、我々の考えや言葉ははるかに及ばず、太陽や月をも超えた光で、すみずみまで照らし、すべてのものが照らされています。

saikohji
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