結集

 みんな集まれ!「結集」とは、集まるという意味です。仏教では「けつじゅう」と読みます。古代インドの言葉で、samgitiサンギーティといい、意味は「ともに歌うこと」という意味でした。意味の根源は、約二五〇〇年前にお釈迦様が活動され、入滅をされた後にあります。

 お釈迦様の教えの説き方は対機説法といい、人によって説き方を変えました。病気に応じて薬を変えるのと一緒です。お釈迦様が八〇年の生涯を終えると弟子たちの間で混乱が生じました。それぞれ説かれた教えが違うからです。そして、お釈迦様の教えを確認しようと弟子たちが集まりました。これを「結集」といいます。それぞれ聞いたことを伝えあい、確認をして、暗唱して言葉で伝えました。

 最初の結集は、王舎城の郊外に五〇〇人程の弟子たちが集まったと伝えられています。第一結集といいます。その後も、度々結集が開かれ、仏の教えを確認し合いました。暗唱によるものが、少しずつ文字化され、中国に伝わり漢文となり、現在我々が目にするお経の形になりました。

saikohji
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