結界

西光寺にはありませんが、他のお寺さんに行きますと、本堂の中に木の柵が置いてあるところがあります。これを結界といいます。ここから先は〇〇な人だけが入れるという境界を作るために設置してある訳です。

仏教(ぶっきょう)における結界の始まりは、(かい)を受けるときや、出家者(しゅっけしゃ)が自らの行いを問う布薩(ふさつ)というときに結界が設けられ、その中での独自のルールが設定されていました。修行者たちが何かを行いやすい場所を作り出すために結界(けっかい)が設けられ、そこから女性に対してここからは入れませんという結界(けっかい)が近世まで多くありました。

女人禁制にまつわる悲話として石童丸(いしどうまる)の話が、浄瑠璃(じょうるり)や講談、歌舞伎(かぶき)などでも伝えられています。

平安時代に、妻と妾の関係に悩んだ苅萱道心(かるかやどうしん)が、法然聖人(ほうねんしょうにん)のもとで出家(しゅっけ)をします。後に高野山(こうやさん)に行き、妻と息子の石童丸(いしどうまる)が会いに行こうとしますが女人禁制の為、石童丸(いしどうまる)のみが入山します。苅萱道心(かるかやどうしん)を父とは知らずに父の事を尋ねますが死んだと伝えられ、下山すると母が病死していました。悲しみの中、石童丸(いしどうまる)は再び入山し苅萱道心(かるかやどうしん)に理由を話し、出家(しゅっけ)をするのですが、ついに親とは告げなかったというお話です。

saikohji
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