紅蓮

紅蓮

昨今、流行ったアニメに「進撃の巨人」や「鬼滅の刃」があります。「進撃の巨人」の主題歌と言えば「紅蓮(ぐれん)の弓矢」、「鬼滅の刃」は「()蓮華(れんげ)」です。どちらも紅白で歌われている曲です。今回ご紹介の仏教用語はこの「紅蓮(ぐれん)」です。
 紅蓮(ぐれん)を古代インド語では「Padma(パドマ)」といい、深紅の蓮華(れんげ)という意味です。

そして、地獄(じごく)の種類に鉢特摩(はどま)地獄(じごく)というのがあります。先ほどの「Padma(パドマ)」です。別名紅蓮(ぐれん)地獄(じごく)と言います。私はここで、漢字のイメージだけで勘違いをしていました。紅いから熱い苦しみを味わう地獄(じごく)なんだろうと思い込んでいました。違いました。紅蓮(ぐれん)地獄(じごく)は、寒さの苦しみを味わう(はっ)(かん)地獄(じごく)の一つです。そこでは、紅蓮(ぐれん)の華が咲いたように、凍える寒さで身体の肉が咲けて血が流れるという苦しみを延々と味わい続けます。

この紅蓮(ぐれん)地獄(じごく)の中にも阿弥陀仏(あみだぶつ)は飛び込んですくおうとされます。節談(ふしだん)説教(せっきょう)では親子の情愛に譬える節があります。

 …(はっ)(かん)紅蓮(ぐれん)の氷の中も、灼熱(しゃくねつ)無間(むけん)の焔の中も、衆生(しゅじょう)一人、弥陀(みだ)一人、実の子じゃもの親じゃもの…

saikohji
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