稽首
2025年5月25日
今回の「稽首」自体は身近な仏教用語ではありませんが、土下座の形の由来の一説でありますのでご紹介させていただきます。
古代インドでは、尊い方に敬意を表す形として、額を地面につける形があります。頭、両手、両膝を付けることから五体投地とも言われます。さらに、相手の足に自分の額を当てると最敬礼の形となります。自分の体で一番位置の高い頭を、相手の体で一番低い位置にある足に当てることで、帰依を表すのです。お経の中では、仏足頂礼とか稽首作礼と出てきます。
日本の土下座の形は、ここから発生したという説もありますが、謝罪という意味で用いられるのは、比較的最近で大正時代の頃からだそうです。