江戸儒学者として有名な安積艮斎の逸話若いころ、婿入りしたことがある。その時、醜男の安積艮斎を嫁が嫌い離縁することになった。そこから江戸に行き大成するが、安積艮斎は床の間に婦人の肖像画を常にかけていた。友人がこの夫人は誰かと尋ねると、離縁された妻であるとのこと。あの時があったからこそ今がある。その恩を忘れぬために描けておったそうな。