九品

九品

 浄土(じょうど)真宗(しんしゅう)では三部(さんぶ)(きょう)の一つである『観無量寿経(かんむりょうじゅきょう)』に上品(じょうぼん)下品(げぼん)の分け方が書いてあります。我が子が父殺しをするという悲劇にあった母韋提(いだい)()は、自らも軟禁されて、お釈迦(しゃか)様に救いを求めます。そして、お釈迦(しゃか)様は極楽(ごくらく)の様子や阿弥陀仏(あみだぶつ)を観る方法を伝えます。さらに、極楽(ごくらく)浄土(じょうど)往生(おうじょう)する者を九つに分類します。これを今回ご紹介の「九品(くほん)」といいます。分け方は

上品上生(じょうぼんじょうしょう)上品中生(じょうぼんちゅうじょう)上品下生(じょうぼんげしょう)中品上生(ちゅうぼんじょうしょう)中品中生(ちゅうぼんちゅうじょう)中品下生(ちゅうぼんげしょう)下品上生(げぼんじょうしょう)下品中生(げぼんちゅうじょう)下品下生(げぼんげしょう)」です。上品(じょうぼん)は、大乗(だいじょう)の教えを守る人々、中品(ちゅうぼん)小乗(しょうじょう)の教えを守る人々、下品(げぼん)は悪を犯す人々。その中でも下品下生(げぼんげしょう)()逆十(ぎゃくじゅう)(あく)を為して、善行(ぜんぎょう)など修めることが出来ず、()が続く人々です。それでも、南無(なも)阿弥陀仏(あみだぶつ)と称えることですくわれていくと説かれます。  親鸞(しんらん)聖人(しょうにん)は自らを下品下生(げぼんげしょう)こそが私であり、私の為の阿弥陀仏(あみだぶつ)本願(ほんがん)であったと慶ばれます。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です