九品
2024年9月28日
九品
「あの人上品だね」「下品なことはやめなさい」この上品下品という言い方は仏教用語から来ています。仏教では「上品・下品」と読みます。
浄土真宗では三部経の一つである『観無量寿経』に上品下品の分け方が書いてあります。我が子が父殺しをするという悲劇にあった母韋提希は、自らも軟禁されて、お釈迦様に救いを求めます。そして、お釈迦様は極楽の様子や阿弥陀仏を観る方法を伝えます。さらに、極楽浄土に往生する者を九つに分類します。これを今回ご紹介の「九品」といいます。分け方は
「上品上生・上品中生・上品下生・中品上生・中品中生・中品下生・下品上生・下品中生・下品下生」です。上品は、大乗の教えを守る人々、中品は小乗の教えを守る人々、下品は悪を犯す人々。その中でも下品下生は五逆十悪を為して、善行など修めることが出来ず、苦が続く人々です。それでも、南無阿弥陀仏と称えることですくわれていくと説かれます。 親鸞聖人は自らを下品下生こそが私であり、私の為の阿弥陀仏の本願であったと慶ばれます。