敬礼

ドラマなどで「敬礼(けいれい)!」というシーンがあります。あなたはどんな画が浮かびましたか。私は右手を額に近づけるポーズが浮かびました。警察や自衛隊、軍隊などで用いられる作法です。何故、あの型なのかといいますと、右手を上げることは、武器を使えないことを表し、相手に敵意がないことを示す意味があるのだそうです。

 今回ご紹介の「敬礼」は仏教用語なのです。仏教では「きょうらい」と読みます。「敬礼(きょうらい)」は省略された言葉で、元は「恭敬礼拝(くぎょうらいはい)」です。(うやうや)しく敬い礼拝(らいはい)することを「敬礼(きょうらい)」というのです。なんまんだぶと手を合わせることも敬礼(きょうらい)の一つです。最高の敬礼(きょうらい)の作法は五体投地(ごたいとうち)です。両手両足頭の五体を地につける作法です。最近ではヨガでも用いられるポーズとして知られるようになってきました。(ぎょう)の中には、一歩歩いては五体投地(ごたいとうち)、一歩歩いては五体投地(ごたいとうち)と進むものや、写経(しゃきょう)では一文字書いては五体投地(ごたいとうち)、一文字書いては五体投地(ごたいとうち)と間違わないように書き写す方法があります。

 決して効率はよくはありません。しかし、敬う事は本当の豊かさにもつながるのです。

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