驕るキツネ

虎の威を借る狐の元ネタかと思ったが、戦国策が編まれた時代は仏教伝来以前なので違うか・・・。しかし、似ているのでその共通点が気になるお話です。

或る時、仙人の教えを盗み聞きしていた狐が、獣を統べる術を身に着けます。
そして、まずは狐を統べます。狐の大群で象を脅して象を統べます。同じように虎を統べ、獅子を統べます。
いよいよ人間のいる城を攻めようとします。
そして、人間側は策を講じ、獅子を吠えさせるように仕向けます。
すると、獅子の咆哮に、虎が怯え、象が怯え、狐が怯えて逃げ去りました。狐は負けたのです。

この話を説き終えた仏陀は
野狐は驕慢盛ん その眷属を求めようとし 迦夷城に行って自称した 獣の王だと
人の驕りもまたこれと同じ 現に徒象を支配し 摩竭の国にいて 法王だと自ら号している

『弥沙塞律』より

saikohji
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