経が付く言葉は、あなたはどれぐらい浮かびますか。経緯、経験、経路他にもいろいろとあります。おおむね上がってきた「経」には、「道すじ」という意味が当てはまるのではないでしょうか。経緯や経験はこれまで道すじのことであり、経路は目的地までの道すじであります。

 語源は、古代インドのスートラです。経糸という意味があります。機織りを想像してください。まず、経糸を引いてから横糸を通しています。経糸がしっかりしていてこそ、横糸を通し編むことができるのです。そこから発展して、教えの要を短くまとめたものを「スートラ」と古代インドで表すようになりました。

 お釈迦様がおられた頃も、口伝すなわち言葉で教えを伝えていました。ところが、お釈迦様が入滅されてから問題が起きました。お釈迦様は、相手に合わせて多種多様に伝え方を変えていたからです。そこから、幾度も会議がなされ、お釈迦様の言葉を確認し合い、文字として書き残すようになりました。これが現在我々が読むことができる「経」の原点なのです。

saikohji
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